フィリピン視察 第1話 フィリピンの視察旅の始まり-到着とイントラムロス探訪

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はじめに-代表取締役 大沼より

平成のシステム開発は「日本人の日本人による日本企業のためのシステム開発」でしたが、令和の時代も同じでしょうか?私は上記のようなガラパゴス型開発は時代遅れのものと考えています。今後、勝つ企業・勝つエンジニアはよりグローバル化・ボーダレス化の波の中で仕事をしていくことになると考えています。オフシェアをはじめ海外マンパワーの活用は拡大の一途をたどっています。海外の優秀なIT技術者の流入も年々増えています。プロジェクトチームの多国籍化もずいぶん進んできました。そして、近い将来、海外企業が人件費の安い日本にシステム開発を発注してくるだろうとも考えています。私は「インド人のプロジェクトマネージャの下で、フィリピン人とともにアメリカの会社のソフトウェアを開発する」というような未来を想像しています。この未来を想像しながら、社内を見渡したときに海外を訪れたことがない従業員が多くいて幾分かの不安にかられました。

私たちの競争相手は日常・身の回りの国内だけでなく海外も含まれます。私たちのお客さまもしかり。そこで海外視察を企画しました。第1回は比較的近い親日国であるフィリピンを視察し、まず、その国の文化や風土、そして、歴史の中で日本がどう記憶・記録されているのか?これを1日目に。2日目は成長著しい発展途上国のフィリピンと、成長が鈍化している先進国日本の差が大きいものなのか、小さいものなのか…これを視察し、自分なりの考えを育んで欲しいと考えました。テックマートのエンジニアはガラパゴス島の中でゆでガエルになるのでなく、新しい時代にしっかり適応して、勝つエンジニアになってほしいと切に願っています。

少し長くなりましたが、1日目は文化・歴史です。1日目に学んだこと感じたことを弊社社員がブログにしてくれました。ぜひ、ご一読ください。

フィリピンへの到着

マニラ空港着陸前の夜景

私たちのフィリピン視察は、ニノイ・アキノ国際空港に降り立つところから始まりました。到着したのは23時で、遅い時間にもかかわらず、たくさんの車と人が行きかい、まずその熱気と喧騒に圧倒され、この国のエネルギーを肌で感じました。このエネルギーはテレビ画面越しには分からないもので、実際にフィリピンに降りたって初めて感じることができるものだと思います。到着していきなり「実際に自分の目で見ることが大切である」という学びを得ることができました。

イントラムロスの歴史探訪

翌朝、第1日目の歴史と文化の学習のため、私たちは歴史的地区イントラムロスへと向かいました。イントラムロスはスペイン植民地時代の名残を色濃く残す場所で、石畳の道や古い建築物が並びます。

まず訪れたのは、フィリピン最古の石造り教会、サン・アグスティン教会です。その荘厳な建築は、まさに歴史の重みを感じさせるものでした。教会の隣には博物館があり、大航海時代の歴史的な絵画がたくさん展示されていました。その中には宣教師と武士が描かれているものがあり、日本とフィリピンの古くからのつながりがうかがい知ることができました。

新入社員のTくんは「フィリピンはキリスト教国であることは知っていましたが、どれだけキリスト教がこの国にとって歴史的にも文化的にも大きな存在なのか感じることができました。」と語り、その言葉には歴史への敬意が滲んでいました。

一方、フィリピン出身で日本に来て数年になるKくんは、「イントラムロスの雰囲気は、まるで時間が止まったかのようで、とても神秘的です。この場所を会社の仲間たちに紹介することで、フィリピンの多様な文化背景を知ってもらう良い機会になった」と言います。彼の目には誇りと喜びが光っていました。

サンチャゴ要塞にて

サンチャゴ要塞の地下牢の日本兵

イントラムロスには、もう1つサンチャゴ要塞という訪れるべき場所があります。

サンチャゴ要塞はスペイン統治時代に建造された要塞で、フィリピン独立に大きな影響を与えた英雄リサールが幽閉のうえ、処刑された場所です。フィリピンの人々にとって特別な場所です。

太平洋戦争で日本軍の要塞としても使われたサンチャゴ要塞には、地下水牢が残っています。この水牢では日本兵が約600人のフィリピン人を虐殺した歴史があります。日本の憲兵が衰弱したフィリピン人を虐待していた当時の様子が等身大の人形で再現されていました。フィリピンの方々は非常に親日でいてくれていますが、この悲惨な歴史は消えることなく記憶に刻まれていることを日本人は知っておく必要があります。

カーサマニラ博物館

カーサマニラ博物館内の一室

この博物館では19世紀後半のスペイン統治時代の邸宅を再現しており 、当時のフィリピンの上流階級の生活様式を紹介しています。建物はスペイン統治地時代の典型的なバハイ・ナ・バト(石造りの家)スタイルで建てられており、建物は3階建てで木製のバルコニーや装飾的な鉄柵が特徴です。

新入社員のTくんは「広々とした空間に洒落たインテリアがちりばめられており圧倒された」と言いました。

マンゴーも堪能

さて、この歴史探訪の合間には、フィリピンならではのマンゴージュースを楽しむ時間もありました。フィリピンはマンゴーの生産地として有名で、その新鮮なマンゴージュースは格別でした。Tくんは「日本では感じたことの無い特別な甘さの美味しいマンゴーシェーキが味わえて幸せでした。」と満足げにその味を堪能していました。また、イントラムロス公園内のマンゴーの木に実がなっており、それをそのまま取って食べるという貴重な体験もしました。

ベイエリアでの夕食

海沿いレストランからの夜景

夜はベイエリアの雰囲気の良いレストランで夕食を楽しみました。フィリピンはバラックが並ぶスラム街のイメージが強かったのですが、写真のような高層ビルが立ち並ぶ美しい夜景とロマンチックな雰囲気が漂うレストランがあるなんて思ってもいませんでした。頼んだ料理の中には「シシグ」という料理もありました。 豚の顎と耳、豚バラ肉、鶏レバーなどから作られるフィリピン料理で、唐辛子のスパイシーさで味付けされたのが特徴的な料理です。 私たちは2日目の夕食でもシシグを頼み、皆がシシグの虜になるのでした。

右端に写るのがシシグ

第1話まとめ

フィリピン視察の初日は、新たな発見に満ちた1日でした。その文化や歴史を通じてフィリピンの人々の敬虔さが良く分かりました。そして、やはり、どこにいっても若い人があふれているそのエネルギーに圧倒された1日でした。

これからの2日目も、さらなる冒険と学びが待っています。次回は、視察2日目の詳細についてお届けします。どうぞお楽しみに!

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